信州大学医学部麻酔蘇生学教室

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受診される患者さまへ

ペインクリニック外来を受診される患者さまへ

特色

 主に急性疼痛、慢性疼痛、癌性疼痛を有する患者の疼痛緩和に努めています。局所麻酔薬を用いた神経ブロック療法に加え、低侵襲で副作用の少ない光学療法や鍼治療も取り入れています。またレントゲン透視下の神経ブロックや、高周波熱凝固法、脊髄刺激装置の植え込み、スプリングカテーテルを用いた神経形成術などの最新の治療方法を行い、難治性慢性疼痛患者の診療に取り組んでいます。金曜日は漢方外来も併設しています。

症例数、治療

 外来患者は1日20~30人で、そのうち新規患者が1日1~2人です。頸、肩、腰、上下肢の末梢神経や筋肉の痛みを主訴とする患者が約7割、帯状疱疹に伴う神経痛を有する患者が約1割、複合性局所疼痛症候群などの難治性慢性疼痛患者が1割、その他は癌性疼痛や顔面神経麻痺、顔面神経痛患者などです。

 治療はおもに、神経ブロック療法や理学療法、静脈点滴を用いた薬物療法を行っております。外来での神経ブロック治療は、主に星状神経節ブロック、頸・胸・腰・仙骨部の硬膜外ブロック、超音波ガイド下末梢神経ブロックを行っています。また症状の軽い患者には低侵襲治療としてキセノンレーザー、スーパーライザーなどの理学療法を行っています。

 手技的難易度の高い特殊治療としまして、手術室、透視室、CTアンギオ室で神経根ブロック(高周波熱凝固併用)、神経形成術、脊髄刺激装置植え込み術、CTガイド下神経ブロックなどを行っています。

 外来担当

  

 

担当

田中 竜介

渡邉 奈津子

清水 布実子

川真田 樹人

杉山 由紀

長谷川 丈

間宮 敬子

田中 成明/

塚原 嘉子

浦澤 方聡

若松 優子

手術前の麻酔前診察・説明のために受診される患者さまへ

手術前の診察

 手術の際に必要な麻酔を安全に受けていただくために、麻酔科外来で、あらかじめ患者様の診察を行います。リスクは、手術の種類や患者様の状態によって異なりますので、お話を伺い、より安全な麻酔方法や麻酔薬などを検討します。

 

手術中の全身状態について

 麻酔中は、しばしば麻酔薬の影響などで血圧が低下したり、逆に手術の刺激で血圧が上昇する状態がみられます。また、呼吸状態も常に安定しているとは限りません。そのため、麻酔科医は常に患者様の全身の状態に異常がないか見守り、異常があれば適切に対処してゆきます。

 

全身麻酔

 全身麻酔薬を用いて、意識のない状態で手術を行います。最初に、麻酔薬を静脈注射した後、手術中は麻酔の維持のために麻酔ガスや静脈注射用の麻酔薬を持続的に使用します。

全身麻酔中は、自力で呼吸を維持することは困難なので人工呼吸が必要になります。人工呼吸中の空気の通り道を確保するために気管挿管という操作を行うのが一般的です。気管挿管は、口あるいは鼻から肺までチューブを挿入しますが、通常、全身麻酔がかかっている間におこなうため、苦痛は感じません。

ほとんどの患者は、手術が終了し、麻酔薬の使用をやめると、何分かのうちに意識が回復します。気管挿管されたチューブは、全身麻酔から目が覚めた直後に抜きますが、手術後にのどの痛みや声のかすれがしばらく残ることがあります。

全身麻酔を行う場合でも、以下に説明するような脊椎麻酔や硬膜外麻酔、神経ブロックをあわせて行うことがあります。

 

脊髄くも膜下麻酔

 腰から注射をして脳脊髄液の中に局所麻酔薬を入れます。麻酔薬が効き始めると、一時的に足がしびれるように感じ動かなくなりますが、下半身の痛みを感じなくなり、手術が受けられるようになります。この違和感は何時間かたちましたら元に戻ります。

 

硬膜外麻酔、神経ブロック

手術後の痛みを緩和する方法はいくつかあります。一つには、背中から細い管を背骨の近くにある硬膜外腔という場所に入れて持続的に痛み止めの薬を注入する、硬膜外麻酔という方法があります。この方法は、下半身から胸部まで様々な手術の後の疼痛緩和に用います。また、腹部や、四肢の手術の際には神経ブロックという方法があります。神経ブロックにより、傷から中枢神経に痛みが伝わらないようになります。

 これらの鎮痛方法は概して安全性が高いのですが、リスクは患者様毎に異なりますので、予想される術後の痛みの程度と全身状態を検討して可否を決定します。

 

術後回診

麻酔合併症の早期発見や全身状態の確認などのため、手術翌日に回診します。

 


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